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ファイナンス日記帳

野村証券の店舗閉鎖は20年遅いと思う

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野村証券の店舗閉鎖は20年遅いと思う。しかも、2割なんて生ぬるい。

 

今は、インターネット全盛の時代、加えてキャッシュレスの時代。

インターネットにも、キャッシュレスにも、現物である株券、現金は登場しない。

株券、現金も全部データのやり取りになった。それなのに対面にこだわっている理由が分からない。

駅前一等地?どうでもいい。

スマホでお金を振り込んで、スマホで株の売買を行って。

マイナンバーの用紙を、便利な駅前一等地の支店に出しに行く。お役所みたいだね。

 

株を買うのに、野村證券とネット証券では手数料に差が出ている。その差額の理由は、人件費や店舗の維持費用だったりすると思う。

ネット証券に比べて、抱える人員が多い分、人件費は高くなり、それを回収するために手数料で回収するという構図になっている。しかし、コスト構造の違うネット証券には手数料そのものでは勝てないから、顧客はネット証券に流れていく。最初から勝てっこない。

 

逆に、野村証券は、店舗をたたみたくても、営業マンを切ることはできないから、自分たちの存在を守るために、猛烈な営業を行ってきたのかもしれない。

ソフトバンクのハメ込みなんていい例だ。野村の営業これにあり。孫さん次も任せて。

 

自分も野村に口座を開いているが、四季報をネットで見るために口座を開いているだけ。売買は別の証券会社。デパートでモノをみて、買うのはアマゾン。これと同じ構図だ。

 

店舗の2割の統廃合では足りないと思う。経営陣の本音は8割くらい削減したいのではないか。ネット、スマホがこれだけあるのに、足で稼ぐ営業なんて、太陽にほえろの若手刑事みたいで素敵なんだが、体力的に長くは続かない。また、少子化の影響で若い人がそもそも少なくなっている。

 

野村証券もインターネット証券を昔設立したが、案の定うまくいかなかった。

営業マンを全否定してまでも、ネット証券に舵を切れないもんね。

今度はライン証券を作るようだが、どうなんだろうか。ライン証券の口座獲得のために、営業マンが個別訪問するのだろうか。いや、きっとする。するに違いない。支店でセミナーを行うことをラインで通知して、ライン証券の口座開設方法を支店で説明する。決してオンラインセミナーなんかしない。

 

こういう、決められない、思い切った改革ができないのが日本の企業らしい。2割、30店舗というところも絶妙な落としどころだ。支店長のポストが30近く減るわけだから、今いる支店長の割り振りも考えないといけない。事実上降格人事になる可能性もある。現場の士気を考えたら30店舗位が妥当なところなんだろう。

 

働く時間が、セブンイレブンと揶揄された野村證券だが、当のセブンイレブンも営業時間を見直すかもしれない時代だ。長時間労働に代表される日本の働き方がやっと見直される時が来たのであれば歓迎すべきことである。野村證券働き方改革ができれば、日本の労働環境もずいぶん変わる。というか、そんなことを言っていること自体が20年遅い。

  

記事の中で、投資銀行ビジネスは崩壊しつつあるとあるが、同じ野村グループジャフコはどうなんだろう。相変わらず電話と足で営業しているのだろうか。リーマンの時は問答無用で切ったくせにね。最近のIPOの大株主でも名前をあまり見ない気がする。ジャフコが上場している意味は何?上場をやめた方が費用が掛からなくてよいのでは?