確定拠出年金の運用実績

ファイナンス日記帳

息子の気持ち 

拳銃強奪事件が起きて2日がたった。

 

犯人に対しては思うのは、警察官を殺害しようとしたわけだし

拳銃を奪い、周囲を恐怖に陥れたのだから、厳罰に処されるべきだ。

 

犯人の父親は、マスコミの役員、兄は広告代理店だという。

この時点で、犯行前の犯人の心理は、社会的な圧力というか、

仕事、就職に対するプレッシャー、劣等感、落ちこぼれ感が

ものすごかったのは想像できる。

俺はこんなはずではない、本当の自分じゃないんだ、病気なんだ。

だから許して。

 

犯人に聞いてみたいのことは、いろいろある。

もし人生やりなおせるとしたらどこからやり直したいか?

犯人の子供のころの夢は何だった?

 

きっと、子供のころから、お金には不自由しなかっただろう。

欲しいモノは有ったはずだ。

 

自分の中で違和感(人間関係なのか、学力なのか、その他なのか分からない)

を感じたのはいつ?

 

大学の進学だって、そんなに自分を卑下するようなレベルではない。

(東大が前提だとしたら、その時点で違和感ありかも)

東京大学を出ていなくとも、活躍している人はたくさんいる。

東京大学に対するこだわりは、視野が狭かったか、

家族からの強制的な価値観だったのか。

 

犯人も、大きくなったら、父親と同じになれなくとも

似たような仕事について、そこそこの役職につけるものだろうと

思っていただろう。

 

俺は、社会と合わないかも、父親みたいになれないかもを感じたのはいつ頃?

大学卒業してから、新卒で就職した先だと思う。

そこで絶望感を感じてしまい、精神的にまいってしまったような気がする。

 

俺は、社会になじめない。この先、どうやって生きて行けばいい?

これが犯人の生きるテーマになった。

こうやって悩んでいる時間に、兄や友達とは、有形、無形の差が付いていく。

焦る。でも、どうすればいい?

 

父親が偉すぎて、それを超えることは出来ないまでも

同じ道も歩めないと分かって、暗い気持ちになってしまったのか。

または、大手広告代理店勤務の兄と比較の対象にされて、

家に居づらくなっていたのだろうか。

 

社会に出てから、居場所がなかったんだろう。

俺だって、何か大きいことをやってやる、という気持ちが

悪い方へ出てしまった。

 

イジメが原因だったら、拳銃を奪って、ターゲットの家に

直行するはずだ。犯人は、銃を奪う(大きなことをする)までが目標で、

その後の足取りは拍子抜けするほど狭い範囲に終始している。

 

自分の経験も含め、想像ながら犯人の気持ちを考えてみた。

 

お金があっても、人間の心は満たされないものだ。

元官僚の家庭といい、今回の役員の家庭といい、

普通に考えれば、お金には困っていない家庭だろう。

恥も外聞もかなぐり捨てて、開き直って生きればいいのに、と思う。

 

他人の顔色を気にしすぎたか、他人から存在を認められて欲しいのにも関わらず、

気付いてもらえなかったか。ものすごく自己顕示欲が強かったか。

自分の存在を肯定することができなかったのだろう。

 

きっと犯人も、生きていて楽しくない人生だったと思う。

人から認められない。社会から必要とされない。なぜ?どうして?

その悩みの最中に爆発してしまった。

犯行を決めた最後の一押しは何だったのだろう?

もし、犯人がこのようなブログを書くとしたら、何を訴えたのだろうか。

 

ただ、こういう思い通りじゃない、子供のころから見たら

考えられない人生を歩んでいる人は、他にもたくさんいる。

みんなギリギリの線で生きている。

人間の心は難しい。