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ファイナンス日記帳

嫌われるのが怖くて「みんなにいい顔」してない?

10/27(日) 10:01配信 現代ビジネスより

 
嫌われるのが怖くて「みんなにいい顔」してない?

 悪い習慣にはいろいろあるが、いちばん害になるのは思考習慣だ。メンタルが強い人はそうした習慣をやめているが、どれもありがちなものばかり。たとえば「みんなにいい顔をする習慣」が、あなたにもないだろうか? 
 みんなにいい顔をする―嫌われるのが怖くて、自分を犠牲にしてでもイエスと言う。

 35歳のミーガンは、まさにそうだった。パート主婦の彼女は「良き妻・良き母」でいたいと努力しているが、「きちんとやれていない」と感じている。

 それもそのはず、ミーガンは「ノーと言えない人」なのだ。

 働きながら家事をして、まだ幼い二人の子どもを育てるだけでも大変なのに、教会の日曜学校で教え、ガールスカウトのリーダーを引き受け、「お姉ちゃん、お願い」と言われたら、妹の子どものベビーシッターまでする。

 彼女は「自分本位な人」と思われるのが怖いし、「常にみんなに好かれていたい」と願っているのだ。

 ミーガンのように他人を喜ばせようとする人は、運転中、車が猛スピードで近づいてきたら、必要がなくても自分もスピードを上げる。「あの人、急いでいるみたいだな。トロトロ走って怒らせたくない」と思うのだ。まったく知らないドライバーを喜ばせるために、自分のペースを変えてしまっている! 

「ほめられて伸びるタイプ」を待ち受ける落とし穴

 ミーガンは、友達がお茶を飲みたそうだな、と思ったら、家族が待っていて自分は早く帰りたくても「カフェに寄る?」と誘ってしまうという。

 さらに職場でも、「自分がどうしたいか・仕事上どうすべきか」ではなく、「どうやったら周りの人が喜ぶか」を基準に行動する。みんなにいい顔をする習慣が染みついている人は、他人からのほめ言葉や励ましを生きがいにしているので、前向きな反応がないと耐えられないのだ。

 「私はほめられて伸びるタイプだ」と自認している人は、「みんなにいい顔をする習慣」がないか、チェックしてみたほうがいい。

 いくらみんなにいい顔をしているつもりでも、自分の本心を隠して相手を喜ばせようとする人は、深い人間関係を築けない。うわべだけで合わせていても、周りからは見抜かれている。「本音を言わない、信用できない人」と思われている危険すらある。

 だが、本当にあなたを評価し、好意を持ってくれる人は、時に「ノー」と言ってもちゃんと受け入れてくれるものだ。

「ノー」と言うための理由はいらない

 『Journal of Social and Clinical Psychology』に発表された研究によると、他人を喜ばせようとする人は、周りが喜ぶと思えば、たくさん食べる傾向があるという。部屋の中にいる人にいい顔をするために、自分の健康まで手放す! だが、実は周りは、他人がどれだけ食べているかなんて、眼中にないかもしれない。

 このように、みんなに「イエス」と言うために、自分や大切な人を犠牲にしているパターンは多い。ミーガンも、あらゆる頼まれごとを引き受けてしまうために、家族との時間や自分のプライベートな時間が奪われていた。

 そこで彼女はまず、できない頼まれごとや気がすすまない誘いに対して、「ノー」と言う訓練を始めた。なぜノーなのか、理由を説明する必要はない。ただシンプルに「できない」「無理だわ」「やめておくね」と正直に言う。そして自分に言い聞かせるのだ。

 「みんなにイエスと言うのは、夫と子どもにノーと言うこと」

 

介護士が明かす「死ぬ瞬間、誰もが後悔すること」

 『死ぬ瞬間の5つの後悔』(新潮社)の著者でオーストラリアの介護士ブロニー・ウェアによれば、死の床で人が語る最大の後悔は「周りの人を喜ばせてばかりいて、自分に正直な人生を生きなかったこと」だという。みんなが好む服装、行動、話し方をするのではなく、自分らしく生きればよかった、と悔やむのだ。

 さあ、あなたも「みんなにいい顔をする習慣」を手放そう。シンプルに「ノー」と言おう。正直になろう。そして、自分と、本当に喜ばせたい人をもっと大切にしよう。